拓殖大学
拓殖大学 卒業・修了展
工学部デザイン学科/大学院工学研究科情報・デサイン学専攻
木の“ぬくもり”を生かしたステーショナリーの制作
- 中村 絢音
- 工学部デザイン学科 プロダクトデザイン研究室
木材の色は樹種や部位によってとても豊富である。これらの多くは暖色が基調で視覚的に「あたたかさ」を感じ、木目模様には落ち着きや安らぎを感じる視覚効果があるとされている。そして、高級感やぬくもりなどといった、ユーザーの所有感や使用感を満たす要素があると考える。1種類の木材のみで作られた製品は市場でも多くみられるが、複数を使ったものは多くない。本研究では、木材の色の違いを生かすことを目的として、複数の木材を組み合わせた木製文具を制作した。制作した作品は、テープディスペンサー、穴あけパンチ、クリップボードや、各種マグネット類、ボードイレーサーなど、デスク上、ボード面で使用するものを中心とした8種類である。各作品には2~3種ずつ木材を組み合わせて使用した。また、表面はすべて着色やニス等の塗装は行わずオイルで仕上げており、木材本来の色彩や質感を引き出すことでより愛着を持てるようにした。この組み合わせの活用は他の製品類にも応用可能であり、自然の色彩が日常生活にあたたかい彩りを与えてくれるものと考える。