卒展レポート

拓殖大学

拓殖大学 卒業・修了展
工学部デザイン学科/大学院工学研究科情報・デサイン学専攻

  • 筆致の動勢に着眼した絵画制作
  • 筆致の動勢に着眼した絵画制作
  • 筆致の動勢に着眼した絵画制作

筆致の動勢に着眼した絵画制作

鈴木 彩香
工学部デザイン学科 造形計画研究室

絵画は紙やキャンバスといった平らな支持体に絵具等の発色材を塗布したものを指す。絵画空間は大きく色と形の関係で成立するが、近年、色の重層の手段、すなわち筆致が注目されている。本研究は、この筆致に注目し、筆致がもつ意味を考察し制作を行うことを目的とする。

制作の過程としてまず始めに水面をモチーフとしてデッサンをはじめた、そこから水面の揺らめき等を抽象化しつつ筆致の運びを練習し、本制作の作品へとつなげた。制作には、支持体にパネルと綿布を用い、絵具には乾燥が早く、乾燥後に耐水性のある、扱いやすいアクリル絵の具を用いた。
本制作では、筆に加えスキージを用い、幅を大きくとることで画面に動勢を表現しつつ、ウェットインウェット技法で下層と上層の絵具をなじませながら調和を目指した。
絵画空間内の動勢は、筆致の積み重ねにより生成させた。またウェットインウェット技法を用いることで筆致だけが突出せず、面に動勢を与えられる事を発見した。

作品一覧