名古屋造形大学
新しいカタチの新聞「J times」
桑原 菜月 / 視覚伝達(グラフィック)デザイン
スマートフォンや電子書籍など、ニュースを手に入れるためのメディアが新たに増える一方で、1世帯当たりにおける新聞の発行部数は0.86部にまで減少しています。そこで、新聞離れが進んでいる、もしくは新聞を読み始める世代にあたる中高生をターゲットに、記事内容とリンクさせたカタチで作られた、新しい新聞を作りました。見て楽しく、読んで面白く、新聞に対する興味を持ってもらい、世間の動きに関心を抱いてもらう、という狙いの元にデザインを考えました。この新聞は年末に発行される仕様になっており、1年間を振り返れるようになっています。今回は2013年に起きた6つの出来事(東京オリンピック2020開催決定・富士山の世界文化遺産登録・イプシロンの打ち上げ成功・第23回参議院議員選挙・伊勢神宮20年ぶりの式年遷宮・四万十市で日本最高気温記録)をピックアップしました。例えば東京オリンピック2020開催決定の記事は、決定の瞬間に掲げられた、TOKYOという文字の入ったカードを表面のビジュアルとして使い、裏面は記事の内容についての文字情報を掲載しています。通常の新聞における、写真+文字だけの堅苦しい印象を無くし、特徴的なビジュアルや紙の形状にすることで、もっと気軽にニュースへ入り込めるようになり、新聞を読む楽しさを感じてもらえると思います。