名古屋造形大学
初秋の庭
大堀 朝子 / 日本画
自宅の庭にあるスモークツリー(白熊の木)を描きました。スモークツリーは初夏に花を咲かせ、その後、もこもことした花穂になります。この木は開花期が一番の見頃だと言われていますが、私は、秋の初め、紅葉して少しずつ落葉し始める姿に魅力を感じています。全体的にカサカサと乾いていて寂しい雰囲気なのに、どこか温かみが感じられる。日々移りゆく季節に抗うことなく、全て受け入れてありのままの姿で生きている。枯れかけの木からは凛とした力強さを感じます。葉が枝を盛大に覆い花が咲いている時期と落葉し丸裸になっている時期の間、あっという間に過ぎてしまう初秋の頃の庭の時を画面の中に閉じ込めたいと思いました。
サイズ:227.3×181.8㎝(F150号)
素材:麻紙、岩絵具