東京工芸大学
自分を簡単に公衆送信できる装置
川村 俊彰 / 映像学科
『自分を簡単に公衆送信できる装置』は、インターネットという文脈も価値観も異なる人の集まりへ、自分の情報を気軽に発信してしまうことのリスクを再確認するための装置です。
体験者は、ちょっとエッチな画像をクリックした瞬間の自分の表情が撮影されてしまい、その映像が秋葉原UDXビル(卒展会場)に取り付けられたモニターを通じて世間へ発信されていく様子をなす術もなく見ているしかありません。
「なんて恥ずかしい顔をしているのだろう」
そう思った時にはもう遅い。あなたは公衆送信されてしまいました。
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実際にはプログラム上で完結しており、本当に公衆送信されているわけではありません。
昨年の夏のツイッター、飲食店でのモラルに反する行為をおもしろがって撮影した若者の写真投稿と、それに対して""正義""を行うネットユーザーたちを見て、作品の着想を得ました。
即座のレスポンスを要求する私たちにぴったりな、10秒程度で完結するドッキリ映像生成装置です。