東京工芸大学
彼辺此辺 -abekobe-
境野 理津子 / 写真学科
花を踏んではいけないと学びました。
でも雑草を踏むなとは言われませんでした。
朝の蜘蛛は縁起が良いが、
夜の蜘蛛は縁起が悪いから殺した方が良いと聞きました。
世の中にはこうした矛盾がたくさん存在しています。
そして、それは人間にとって仕方のない事、当たり前の事と化しています。
この世の中に存在する人間以外のものの立場から人間を視たら独りよがりに思えることもあります。
ただ、私自身も人間なのでいつの間にか当たり前化し、独りよがりとなって、それらを完全に守る ことが果たせません。
でも気持ちだけは人間以外の立場からの視点で物事を考えることを忘れたくないと思い、
自分に言い聞かせるようこの作品に形にしました。