東北工業大学
分散型コミュニティにおける議論の支援方法の研究 ―非同期非対面コミュニケーションにおける通知機能の有効性の研究―
阿部 卓弥 / 大学院 工学研究科 デザイン工学専攻 産業デザイン計画分野
背景
先行研究では、時間も場所も共有しない、インターネット上の文字を使ったコミュニケーションの問題点を解決するために、「付箋紙」をメタファーにしたWebアプリケーション “Diverge”が開発された。「テーマフセン」に話題を、「フセン」に意見を書く。複数の意見に投票してもらいたい場合は、「アンケート」を使用。他の参加者の意見を支持したい場合は、「アノテーション(GOOD!)」を付けることができる。これによって意見間の関係の明示と意思表明の支援を行う事ができたが、他の議論への参加者の発言(新たな投稿)が通知されないために、情報の更新に気付きにくいという問題があった。
コンセプト
この問題を解決するために、本研究で「通知機能」“DivergeNotification”を開発した。主な機能は以下の2つである。
【情報を適切に伝える = 通知:ポップアップウィンドウ】「他のユーザーの発言に気付かない」という問題を解決する工夫。5分ごとに追加された情報を確認し、最新情報がある場合はポップアップウィンドウで表示される。
【情報を適切に伝える = 時系列表示】投稿された内容を各ボード(議論を行う場)ごとに、最新の投稿が一番上に表示されるようにする。これによって、以前の状態から更新された内容がすぐにわかるようになる。