東北工業大学
モバイルアプリのデザインのためのコミュニケーション研究 ―対面コミュニケーションと非対面コミュニケーションの比較研究―
鈴木 綾 / 大学院 工学研究科 デザイン工学専攻 産業デザイン計画分野
背景・目的
実社会では興味・関心を共有する仲間を見つけることは難しいため、非対面から始まり、それが進展して「オフ会」のような対面コミュニケーションへ移行することが多い。この進展を促すツールとして、ヒアリング調査、ワークショップの分析から見出した重要要素を元に、モバイルアプリ「さぁ!くる?」のデザイン提案を行った。
「さぁ!くる?」の使い方
(1)Facebookのアカウントでログインする。ログインすることで、ユーザーの名前とお気に入りを取得される。なお、「さぁ!くる?」には友人登録がない。
(2)ログイン後は、メインの地図画面に移行する。地図画面では、自分がFacebookでお気に入りに登録しているものがタグとなり、同じタグを持つ他ユーザーの立ち上げたイベント「ここきて!」が表示される。また、自分のタグに関するイベントを立ち上げられる。
(3)「ここきて!」に参加するとコミュニケーション画面に遷移し、交流できる。交流後、実際に企画された、もしくは企画したイベントを参加することができる。
結論
「興味・関心をもとに非対面から対面コミュニケーションを促すモバイルアプリ」に重要な要素は以下の通り。
(a)コミュニケーションを行いたい興味・関心と、それについてどんな活動をしたいかを明確にする。
(b)位置情報を公開する。近い人々の交流は共通の体験が行いやすく、継続的な交流へ発展する可能性がある。
(c)参加の敷居を下げ、関心による交流を広げるために友人登録をしない。
(d)信頼性を向上させるために信頼性のある他SNSなどとの連携を行う。