自身が昨年体験した痴漢事件を題材に作品を製作しました。
私たちが普段いわゆる普通の生活を送っていても、TVやインターネットを通じて、なんらかの犯罪関連のニュースを目にしない日はありません。そういった大きな事件の影に隠れて忘れてしまいがちですが、メディアに取り上げられていない事件などは、日常生活のすぐ近くに数多く存在しています。それらは往々にして、警察の手により業務的に書類という文字に変換され、いずれはその他多くの"名前もつかない事件"と共に、過去の中に埋もれてしまいます。しかし、そこには確かに私自身が痴漢に遭ったという時間が存在し、それはこの先も消える事はないのです。
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