「人のいるあたたかい光」を表現するため、家の窓から漏れる光を全体に配置した、人の歩ける空間をつくった。
夜の都会は、活動に何の支障もきたすことのない程明るい。それどころか広告のネオンや店舗からの光は眩しすぎて、逆に孤独を感じさせることもある。明かりは本来外にいる人を危険から守り、安心感を与えるものであるべきではないかと考える。
「人に安心感を与える光」とはどんなものだろう。それを考えた時、夜に家や建物の窓からぼんやりと見える「人がいる光」なのではないかと考えた。それらは単なる室内照明ではなく、外にいる人にとっては「誰か人がいる」という安心感を与える。建物も、「ただの箱」ではなく、人がいることではじめてその役割を果たす。
これら「人」、「建物」、「明かり」の関係性を再考するため、家の光を全体に配置した空間インスタレーションを制作した。
|