環境デザインの分野は、その作品の規模の大きさや専門的な要素の多さから難しく思われがちで、関心を持たれにくいという面もあります。そこで、提案者である私たちとその視聴者である受け手を結ぶ架け橋(bridge)的なツールとして、映像(アニメーション)作品を制作しました。「デザイン」という行為はほとんどの場合ポジティブな目的で行われますが、その副産物として「ゴミ」も大量に生みだしているのが現状です。その相対する両者の関係性を題材としてひとつの物語を創作しました。
この作品は、ある目的を持った「場所」としての空間ではなく、メッセージ性を含んだ「エンターテインメント」としての空間デザインです。2次元上に表現される映像作品の中にも3次元的な考えに基づいた空間が存在しています。それを環境デザインの中で扱うことで、エンターテインメントとして楽しめるものでありながら架空の物語である内容を具体化し、伝えたいメッセージを鮮明にするツールとなりえるのではないかと考えました。
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