卒展レポート

東京工芸大学

東京工芸大学 芸術学部卒業・大学院修了制作展2017

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ねぇ。

武島 藍子
芸術学部 写真学科

気付くと気持ちだけが置いていかれ時だけが進んでいった。
私は、ただただ周りが変わっていっているのだと思い込んでいた。
そんな中、自身がどこに居るかや何者なのかいつもどこかで自問していた。
私が乗っている流れとはなんなのか生活の中でセルフポートレートを始めた。
心や身体。離れたすべてをもどしてみた時、私はもどれないと知ってしまった。
それと同時に、かってに進んでいると思っていた
流れという存在が自身の中で大きく形を変えたのだ。
それらに乗ってきたものを懸命に掴んでいた感覚が
流れというものを自身で作り、それらに瞬間がくっついてきているだけで
まぎれもなく今を感じ取っている個という存在が中心でしかなかったのだ。
周りが進んでいたのではなく私が動いていたのだ。
その今は瞬間の連続性で出来ていて、私は瞬間を逃すまいとしていたのではなく
瞬間が私を逃さないだけだったのかもしれない。

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