私は元々車が好きだった。中学生の頃初めて見たモータースポーツ。
速さを追求したマシンは美しく格好良い。
そんな彼らを、よりよく写したいという気持ちから写真を始めた。

モータースポーツは全国様々なサーキットで行われている。
それぞれ違うコースレイアウトで見え方も違う。
サーキットという広大な場所で使うスポーツだからこそ、マシンを大きく撮るだけでなく、そこでしか撮れない情景を入れた写真を撮りたいと思う。

サーキットという場所では、無機質なマシン達の様々な色が生え、時間の流れで見え方も変わる。
マシン達が走る事で、サーキットに色や表情を加えていく。
そんな季節や光といった、時間の流れで変化していくモータースポーツでの色の美しさを、キャンバスと絵の具で描くように制作を行った。

一瞬を切り取る写真だからこそ、止める事、流す事で見えてくる色があると思う。
それは被写体の大きさではなく、サーキットという非日常な場所でしか感じる事の出来ない色の美しさ。
その美しさに拘って、今後も撮影していきたい。