卒展レポート

東京工芸大学

東京工芸大学 芸術学部卒業・大学院修了制作展2017

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INfor Cube

川田 茉彩
芸術学部 デザイン学科 映像情報デザイン領域

地球から見る夜空は、空の明るさによって見られる星の量が変化しています。明るい空と暗い空では、星座の見つけやすさが異なります。この作品はそんな夜空の星の見え方をもとに考えられた、ARを用いた美術館展示作品の鑑賞情報提示のためのインタラクションデバイスです。キューブの中には星に見立てられた展示品の情報が収められています。この星の位置関係は、キューブのそれぞれの面に設定された観点に基づいて、三軸によってマッピングされています。星は地球からの距離によって明るさを変えるため、キューブの中の星も奥行きによって見える量が変化します。またキューブを覗く方向によって、同じ星座でも違った形に見えるため、見る視点によって展示作品の異なる側面を知ることが出来ます。普段私たちが見に行く展覧会では、観覧ルートがその展示会によって定められ、それに従う形での鑑賞スタイルが主でした。この作品では、どんな観点の展示作品をどれだけ見るかを自分で選択することで、新しい観覧ルートを表示することができます。これにより、従来の展覧会を自分だけの視点で捉え直すことができるのではないでしょうか。

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