名古屋学芸大学
Illuminate
吉川友真・峯田広樹 / メディア造形学部 映像メディア学科 サウンドゼミ
今回この作品を制作するにあたり、卒業制作という名分において我々は2つの事を考えた。まず一つ目は、4年間映像を学んできた集大成としての映像。原点に立ち返り「光」としての映像を考えると、多くの人が日常においてそれを半ば無意識に受け止めている中、暗闇という非日常においてはそれを意識的に受け止め、更にはそこにロマンを感じ感動すら覚えるという基本的な考えに至った。その最たる例が夜景であり星空であり電飾(イルミネーション)である。この観点から、「光」で鑑賞者を感動させたいと考えた。二つ目は永遠のテーマでもあるアートとエンターテイメントについて。両者の違いについてはそれぞれ意見が分かれるが、そのどちらにも携わってきた立場としては優劣をつける必要はないと思うし、どちらもなくても生きていけるがあると人生が豊かになるという点において共通する。優れた芸術はその多くがエンターテイメント性に優れていて、本物のエンターテイメントはいつも芸術的である。ならば老若男女より多くの人が楽しめる、脳を使っていても使っていなくても自然と入ってくる、そんな作品にしたいと考え、ストーリーと時間軸のある構成の中に「生と死」というテーマを盛り込んだ、ダンスと音と光の同期によるパフォーマンス作品を制作した。