東京造形大学
2018年度 東京造形大学 ZOKEI展
Spread out
- 小礒 武
- 造形学部デザイン学科 テキスタイルデザイン
真っさらな布に版を置き、染料を乗せスキージを滑らせる。版を外しプリントされた柄を見ると、気分が高揚するような気持ちが生まれた。布に乗ったその色柄は、紙に描いたそれとは量感や空気感が変わり、布の中から空間へと広がっていくような力強さを持っていた。
重版を軸に、布の上に色を塗り広げるように自由に版を重ね構成していく。そうすると、次第に色柄の複雑な重なりや動きが生まれていく。色味の変化の美しさや布から溢れるような量感、立体感は空間へ広がっていく力強さをより強くする。
目指したのは、たった一枚あるだけで空間の雰囲気や人の気持ちに変化を与える「色柄が空間へ溶けにじみ出るような布」。