卒展レポート

東京造形大学

2018年度 東京造形大学 ZOKEI展

  • タブローとしての建築
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タブローとしての建築

熊倉 淑恵
造形学部デザイン学科 室内建築

今回、私はせっかく美大にいるのならばアートな建築をつくりたいと思い、タブロー(額縁・キャンバス)に注目してタブローを建築に取り入れることをテーマに設計しました。そこで、建築における「窓」をタブローとし、その中の空間・風景を切り取ると絵になるような建物を計画しました。

全体計画ですが、まず人の動線を決めて全体の形を決めました。人が溜まる場所・建物を仮定してその範囲を人がどう移動していくのか考え、そこで縦方向横方向の動線軸を引き、人が溜まる場所・建物と交えて全体の形を生み出しました。その中で、あえて建物同士を向き合わせることで、どこから見てもタブローによって切り取られた空間が見えるようにしました。

次に空間構成の手法ですが、建物の中に建物を入れ込むことでタブローの中にタブローがある空間をつくりました。そして中の空間を複雑に絡み合わせることで重なる壁・できる影・そこで過ごす人々、それぞれの要素でできた風景を「窓」というタブローが切り取り、その風景がまるで額に入った絵のようにみえるよう設計しました。

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