東北工業大学
東北工業大学 クリエイティブデザイン学科 卒業制作展2017
「感情」をテーマにした映像の制作
- 曽根 宏暢
- ライフデザイン学部クリエイティブデザイン学科
2017年10月に開催された演劇祭「フェスティバルトーキョー」で上演された演劇作品「私が悲しくないのは、あなたが遠いから」(演出:柴幸男)で使用するすべての映像の演出と制作、字幕の制作を担当した。以下に2つの例を示す。
「海」:このシーンは現世に生まれてくる前の始まりの場所なので、時間帯はまだ日が上りきらない夜明け前に設定し、日の出は「あの世」を思わせるピンクがかった色にした。波の映像は役者が持つ帯状の紙と奥壁に投影し、映像の波自体はたゆたうのみで、奥行き方向の動きはつけず、役者が紙を前後に動かすことで押し寄せてくる感じを表現した。
「逆鱗」:テロリスト「鬼火くん」の一人語りのシーン。漢字の構造について述べていくのだが、ビジュアルがないとさっぱり理解できないシーンであったため制作した。セリフとタイミングを合わせ、漢字がテンポ良く、役者のテンションに合わせダイナミクスが変化していく。
また、同作品の舞台美術として制作した映像をベースに、映像単体での感情表現を目的に、タイトルシーケンスを制作した。劇中で印象的に使われていた美術や照明器具なども映像に取り込み、最終的に25カットからなる1分の映像に仕上げた。基本的にcinema4dとaftereffectsですべての映像の制作を行った。