東北工業大学
東北工業大学 クリエイティブデザイン学科 卒業制作展2017
幾何的な図形展開を利用した製品のスタイリング
- 須田 祐子
- ライフデザイン学部クリエイティブデザイン学科
客観的な数値変化によって感性に依らずに網羅的なデザイン展開が可能となる。その一例として以下のような手法を考案した。合同な2枚の楕円形のシートを重ねて周囲の縁を縫い合わせる際に重ねる角度をずらすことで立体的な膨らみの構造ができる。このとき楕円の扁平率や縫い合わせる角度を任意に変更することで幅広いバリエーション展開ができる。本研修ではこの手法を応用し、3つのアイテムをデザインし制作した。
ボトルホルダー
ファスナーを開いた状態では一枚の平面、ボトルに巻きつけるようにしてファスナーを閉めると立体的な構造になる。
サイズ:約80 × 80 × 250mm
素材:革
帽子
円弧の一部を縫わずに残した開口部に頭を入れる。形を際立たせるためにストライプ柄の布地を用い、厚手の接着芯で生地に張りを出した。また、布地の合わせ目にステッチを入れてエッジを強調した。
サイズ:約220 × 220 × 100mm
素材:布(綿)、接着芯
カバン
各楕円パーツのファスナー取り付け位置の違いから角度の違いがうまれ、さまざまな形のバリエーションが楽しめる。2枚のパーツを自由に選ぶことで色の組み合わせも多彩になる。ファスナーは好きな位置から開閉でき、またループ状のストラップの引き出し位置を変えて、縦でも横でも使える。
サイズ:200 × 180~400 × 70~140mm
素材:本体 – フェルト、ウレタン、布(ポリエステル) 持ち手 – 合成皮革
本提案は、デジタルファブリケーションへの応用も想定している。消費者が自宅でシミュレーションを行いデザイン決定、注文あるいはデータダウンロードをして自作までできるようなサービスが考えられる。