拓殖大学
工学部 デザイン学科/工学研究科 情報・デザイン工学専攻 第30回「卒業・修了展」
アプリ弱者のためのユーザインターフェースの提案
- 半田匠
- 工学部 デザイン学科 メディア情報デザイン研究室
本研究は、老眼や白内障を患った高齢者、又は色覚障害者などの、スマートフォンのアプリケーションを使う上で視覚的に不便を感じる人を「アプリ弱者」と定義し、アプリ弱者でも見易いUIの制作とその評価を目的とする。
制作するユーザインターフェースは初期カスタマイズ機能(以下ICFとする)と呼び、アプリの初回起動の際に、背景色、文字やボタンの大きさ、テーマカラーと強調色の組み合わせの順番でユーザが設定する。実験では被験者が選んだ設定をアプリに適用、使用してもらった。被験者は学生と高齢者合わせて28名であり、高齢者以外には色弱模擬フィルタを装着させ、疑似的な色覚障害者とした。高齢者を対象にした実験データは、実験方法に改善が認められたため取り除いた。色覚障害においては、ICF無しの実験よりもICF有りの実験の方が22%短い時間で終わったことから、本研究で提案するICFが色覚障害をもつ人に対して効果的であることが明らかになった。