卒展レポート

拓殖大学

工学部 デザイン学科/工学研究科 情報・デザイン工学専攻 第30回「卒業・修了展」

  • 階段用手すり形状の違いによる握りやすさの分析に関する研究
  • 階段用手すり形状の違いによる握りやすさの分析に関する研究
  • 階段用手すり形状の違いによる握りやすさの分析に関する研究
  • 階段用手すり形状の違いによる握りやすさの分析に関する研究

階段用手すり形状の違いによる握りやすさの分析に関する研究

飯泉 敦哉
工学部 デザイン学科 ユーザエクスペリエンスデザイン研究室

階段昇降動作では身体重心の三次元移動を伴うため、バランスを崩し転倒する恐れがある。2000年の建築基準法改正で階段への手すり設置が義務付けられて以降、転倒・転落事故件数は大きく減少したがその効果は一時的である。また転落事故の根本的な解決には至っておらず、何度か法改正が実施されている。本研究の目的は、新たな形状をした階段用手すりを開発することで、把持の向上と事故の低減を目指した。

現状の手すり形状を含む4種類(丸形、三角形、楔形、L字型)の手すりを製作し、把持実験および階段昇降実験を実施し、手すりの握りやすさの官能評価とその分析を行った。その結果、把持実験では手すりの外周と握りやすさで相関関係が示唆された。また、階段昇降実験で最も握りやすい手すりはL字型であることが示された。この結果から、手すり形状にエッジをつけることでDIP関節やPIP関節が引っかかりやすく、握りやすい形状になったのではないかと考える。

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