卒展レポート

拓殖大学

工学部 デザイン学科/工学研究科 情報・デザイン工学専攻 第30回「卒業・修了展」

  • 『常陸国風土記』の漫画化
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『常陸国風土記』の漫画化

駒村 尚紀
工学部 デザイン学科 視覚デザイン研究室

日本には『出雲国風土記』『播磨国風土記』『備前国風土記』『豊後国風土記』『常陸国風土記』という5つの古風土記が存在する。風土記はその土地の風俗や神話などを編纂し天皇に献上した報告書であり、史料としての価値が高い。特に『常陸国風土記』は現在の茨城県の風土記であり5つの中でも唯一東国に位置し注目され、また、和歌などをふんだんに採り入れ文学的色調が強く風土記の入門には最適とも言われている。しかし、風土記は古事記や日本書紀ほど一般的に知られていない。そこで読みやすく入門しやすくするために『常陸国風土記』の漫画化を提案した。

風土記の成立当時は巻物が主流であり、この『常陸国風土記』はもともと巻物だったと予想される。巻物のように横に長く紙面が割ける場合、漫画のような視覚メディアでは迫力ある表現ができる。その効果が自然や超現実の演出に有利であり、風土記の世界観に合致すると考え巻物形式の漫画を制作した。

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