拓殖大学
工学部 デザイン学科/工学研究科 情報・デザイン工学専攻 第30回「卒業・修了展」
湯たんぽ形状の違いによる低温やけど防止と使用方法の周知に関する研究
- 古郷 裕太
- 工学部 デザイン学科 ユーザエクスペリエンスデザイン研究室
布団暖房器具のなかでも、湯たんぽは昔から用いられ独自の効果を発揮する。しかし、使い方を誤ると低温火傷を発症する恐れがある。湯たんぽの正しい使い方は寝る前に布団から取り出すことであるが、この操作を利用者に促す対策はあまり行われていない現状にある。
そこで、本研究では布団に湯たんぽがあることを知らせること、また湯たんぽを取り出したくなる感情の誘発をすることを目的とした。その方法として、蓄光塗料を用いた発光する湯たんぽの加工と、布団内に空間を作る湯たんぽ形状の設計を実施しユーザ評価を行った。
実験の結果、発光する湯たんぽでは通常の湯たんぽの約37倍の照度を獲得し、目立たせることができた。また湯たんぽ形状の設計では、全被験者から今回提案した湯たんぽが最も目立つという結果が得られた。統計学的分析においても従来の湯たんぽより有意に目立つということが示唆されたことから、低温火傷の防止に有効であると考えられる。