拓殖大学
拓殖大学 工学部 情報・デザイン・メディア学系 卒展
示温印刷を活用したツールの提案
- 滝本 祥吾
- 工学部デザイン学科 視覚デザイン研究室
示温印刷とは設定温度より低くなると発色し、設定温度より高くなると色が消える特殊なインキを使用した印刷方法である。本研究では示温印刷を効果的に活用できるツールを検討し提案することで示温印刷が持つ可能性を広げることを目的とした。
示温印刷の使い方は大きく分けて「食べ頃、飲み頃の表示シールなどの機能的なもの」と「色や柄が変わる日用品、雑貨などの装飾的なもの」があると考え、この2種類からそれぞれ1つの新しい活用法を提案した。前者の提案として、示温印刷の温度によって柄を変化させる特性に着目し、水分補給時の容器に貼るステッカーを考えた。ステッカーは常温時と冷温時で絵柄が変わり、水分補給時の温度の違いによる効果を表示してくれるものとなっている。後者の提案として、示温印刷の用途の1つである下地の隠蔽に着目し、隠された部分を温めながら読む体感型の絵本(対象5~7歳)を考えた。他にも温度に関連する事例を取り上げれば、新しい活用法を見いだすことができ、可能性がさらに広がると考える。