介護保険の財源には限りがあり、有効に活用するために介護保険サービスの利用者が本当に求めているサービスが提供される必要がある。ところが現状はサービス利用者側が、介護保険を十分理解することができておらず、サービスのプランはケアマネージャー任せとなっていることが多い。そこで、サービス利用者の介護サービスへの理解を円滑にするため「介護保険サービスの選択支援ツール」の制作を行った。
ツールは高齢者を意識し、あえてアナログで表現した。介護保険サービスは、利用者の身体状況によりサービス総量の上限が決められている。サービス総量をにらみながら、楽しくサービスを選択してもらうために、「すごろく形式」とした。利用したいサービス名とイラストが書かれているカードを用い、カードに指示のあるマス数でコマを進めると選択しているサービスの総量が視覚的に分かる。またカードを「曜日パネル」にさすことで１週間の介護保険サービスの予定を立てられる。実際に使用したところ、ケアマネージャーなどの説明者と利用者双方の支援が実現できた。