拓殖大学
拓殖大学 工学部 情報・デザイン・メディア学系 卒展
弾性を有するスギ圧縮木材の性質をいかした家具部材の開発
- 齋藤 優太
- 大学院 用品設計研究室
家具に用いられる木材料には無垢材や木質材料、処理木材がある。処理木材である圧縮木材に2次加工を施すことで、柔らかく、弾性を有することが先行研究により明らかになっている。しかし、この木材料(弾性スギ圧縮木材)の用途提案に結び付けた研究はほとんどみられない。そこで、本研究では、弾性スギ圧縮木材を家具材として活用することを目的とした。脚もの家具の座板部材として活用することができれば座った際の心地良さが得られ、収納家具の帆立部材とすることができれば、地震等で揺れを受けた際にその揺れを軽減できると仮定し、座板部材に対しては圧縮試験および感覚評価試験を、帆立部材に対しては振動試験を行った。試験を行った結果、座板部材に用いることで座った際のたわみが心地良いとされ、帆立部材に用いることで防振効果を期待できることが明らかとなった。試験により得られた結果をもとに、弾性スギ圧縮木材を座板部材に適用させた2脚のスツール、帆立部材に適用させたシェルフを制作した。