金沢美術工芸大学
金沢美術工芸大学 第59回 美術工芸学部卒業制作展/第36回 大学院修士課程修了制作展
寄り道に
- 橋本 友貴
- 美術工芸学部デザイン科 視覚デザイン専攻
私は絵本を制作しました。雑貨屋の主人がある日出会ったロボットとそのパーツを買いにいくというお話です。主人公はロボットに振り回されますが、その中で寄り道の面白さに気づき、最後にはそのおかげで目的のものを見つけることができます。
人は大人になるにつれてやらなければならないことが増え、忙しくなります。何事も時間を大切に、効率的にこなしていくことが大事で、無駄なことは必要とされないことが多くなりました。
しかし、もちろんそれはとても大切なことだけれど、そればかりじゃないと私は感じます。一見無駄に見えたり、面倒臭そうで自分には必要ないと思っていることでも、触れてみると面白くて興味深かったり、とても価値のあるものだったりすることは意外とあるのではないでしょうか。今回、そんなことを作品のテーマに考え、読んでくださった方にふと思い出したり、考えたりしてもらえたらいいなという思いを込めました。