卒展レポート

金沢美術工芸大学

金沢美術工芸大学 第59回 美術工芸学部卒業制作展/第36回 大学院修士課程修了制作展

  • 動きやすい服の研究―ノンストレッチ素材によるノンストレスな服―
  • 動きやすい服の研究―ノンストレッチ素材によるノンストレスな服―
  • 動きやすい服の研究―ノンストレッチ素材によるノンストレスな服―

動きやすい服の研究―ノンストレッチ素材によるノンストレスな服―

久保木 啓太
大学院 美術工芸研究科デザイン専攻 ファッションデザインコース

人間がまとう皮膚は第一の衣服とも言われる。
身体は皮膚の伸縮としわによって自在に動くことができる。すなわち、ノンストレスな衣服の究極形である。そこで、衣服にも皮膚構造を用いることによって、より動きやすい衣服ができるのではないかと考えた。 

本研究では、自らの身体の型を取り、皮膚構造の検証を進めた。静体位(直立姿勢)から動体位(皮膚が一番伸びた姿勢)への推移をたどり、皮膚の伸縮率と方向を分析した。この検証により、皮膚構造を取り入れた衣服のパターン(型紙)を取得した。これに基づき衣服を制作することによって、「ゆとり0」でも動きやすい、「ノンストレッチ素材によるノンストレスな服」を可能とする。

この研究成果として、メンズのカジュアルウェアを制作した。皮膚構造をベースに考えた時、一般的な衣服とは異なる構造線が表出する。これを分かりやすく伝えるために黄色を配色し、デザインのポイントとした。
この衣服を着用することにより、日常における様々な動作をスムーズに行うことができる。 

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