金沢美術工芸大学
金沢美術工芸大学 第59回 美術工芸学部卒業制作展/第36回 大学院修士課程修了制作展
KANAZAWA WAY 2025
- 白木 裕也
- 美術工芸学部デザイン科 環境デザイン専攻
LRT(次世代路面電車)を導入した、2025年の金沢で快く暮らす為の移動手段を提案する。金沢市。戦災を逃れ、歴史と新しさが息づく魅力あるまちである。昨春の北陸新幹線が開通でまちの魅力に触れる人が増える中、取り組むべき課題もある。それは中心部の移動手段である。江戸時代からの細く曲がった道路は自動車移動とは合わず、慢性的な渋滞やバスの遅延・種類の複雑化を招いている。これからの中心部の移動手段を考えることは、観光客・市民双方が快く暮らす為に必要である。
今回の提案では、定刻性・シンボル性が高いという従来のLRTが持つメリットに加え、3つの軸でデザインを行った。
1 ルートや屋外空間、郊外と中心部を結ぶ結節点の働きをする駅舎を提案する、「駅空間を中心とした広義的なデザイン」。
2 パーソナルモビリティと繋がる車内空間や、車両の混雑状況の伝達・パーソナルモビリティの乗車予約を行える次世代サイネージなどを提案する「車両を中心とした人と移動の関係性のデザイン」。
3 それらを利用した「暮らしのデザイン」。
様々なスケールを一貫してデザインすることで、これからの金沢で快く暮らす為の移動手段のあり方を総合的に提案する。