今後、高齢化社会になるに従い、子育てを終えたシニア層が夫婦二人の生活に戻る。その際、ファミリーで多目的な使い方が出来るユーティリティビークルから自分を表現する運転して楽しい車が求められると考えた。また公共交通機関の発達に伴い、モビリティを所有する価値が希薄化し、さらにEV技術の向上により、カーメーカーは自動車を所有する価値とは何かを見直す時期である。そこで公共交通機関にない自動車を所有する価値を「車型の持つ歴史的背景」と「車種ごとの運転感覚」と定め、システムや成型技術の発達により可能になった可変する機構と防水性の伸縮素材を用いたファブリック素材を使い、普段は二人乗りのコンパクトなクーペスタイルで、必要なときにワゴンスタイルに可変する機構を持つクルマを提案した。これにより、新たな自動車の価値が向上し、ブランドとして歴史あるメーカーが残ることを期待する。