卒展レポート

愛知淑徳大学

愛知淑徳大学 都市環境デザインコース 2016 卒業プロジェクト展

  • 円頓寺シネマ座<br />-映画館のある商店街-
  • 円頓寺シネマ座<br />-映画館のある商店街-
  • 円頓寺シネマ座<br />-映画館のある商店街-

円頓寺シネマ座
-映画館のある商店街-

出口 慧
メディアプロデュース学部 メディアプロデュース学科 都市環境デザインコース

リニア中央線の開業にむけて、続々と建設が進んでいる超高層ビルにより尾張名古屋の玄関口が、さらに大きく変貌を遂げようとしている。その東側に位置する円頓寺商店街商店街は、シャッターが下りた店舗が多く商店街の高齢化にともない閉店してしまったお店が数多く見られる。不動産や建築家の積極的な活動により少しずつ新たな活気を取り戻している円頓寺商店街だが、商店街の人々にとって共通意識となるような空間はない。

昭和時代に寄席や浪曲小屋、映画館が存在した場所は現在、駐車場となっている。昔、商店街周辺の地域の人々が娯楽のひとつとして演芸や落語、そして映画を楽しんだ。歴史のある円頓寺商店街には昭和の時代まで映画劇場の文化が存在していた。便利な駅周辺や大型ショッピングモールに併設された映画館が増え、商店街などの下町の映画館は衰退し身近な娯楽が減ってしまったため映画館を設計する。また、アーケード沿いに映画・映像・音楽・書籍・アート・イベントなどが入り混じるパブリックな第三の活動の場空間を設計する。

いま商店街に求められているのは、ヒトとコトがつながる空間。家族や友達とおしゃべりしたり、子どもたちもワイワイできる、商店街と商店街を訪れる人々の様々な行為が絡み合う空間を提案したい。そこで「商店街のシンボル」「イベント時にも活用できるパブリックスペース」「個性豊かな商店街の人々と商店街を訪れる人々の交流の場」商店街の魅力を生かした、街の拠点となる空間を設計し賑わいをつくる。

作品一覧