卒展レポート

愛知淑徳大学

愛知淑徳大学 都市環境デザインコース 2016 卒業プロジェクト展

  • Textile Prototype<br />-浜野ニットプレスの場合-
  • Textile Prototype<br />-浜野ニットプレスの場合-
  • Textile Prototype<br />-浜野ニットプレスの場合-

Textile Prototype
-浜野ニットプレスの場合-

濱野 修輔
メディアプロデュース学部 メディアプロデュース学科 都市環境デザインコース

私の祖父は大阪府泉大津市で浜野ニットプレスという毛布工場を営んでおり、御年82歳になった今でも工場を動かしている。しかし今後工場を廃業した時、この工場をどうするかは決めていないと言っていた。周辺の町工場も次々と廃業しており、泉大津市の繊維産業自体も衰退している今、この場所に新たな繊維産業のカタチを提案する。

はじめに、繊維産業の活性化と人材育成をコンセプトに、統括団体・市・技術者・空き工場・デザイナーの5要素でプログラムを構築する。

統括団体 :地域の工場すべてを把握、管理し統括する。
デザイナー:アトリエ空間を探しているデザイナーに向けて空き工場の仲介をする。
空き工場 :管理している空き工場をリノベなどしてデザイナーに提供する。
技術者:技術者の数や技能レベルや仕事状況などを把握し、技術指導依頼もする。
市:これらの事業の資金援助や規制緩和などし、バックアップする。

前述のプログラムのケーススタディとして浜野ニットプレスを使用する。工場の周囲に住居スペースを増築し、工場自体はアトリエ兼工場として使用する。また、人が通れるように住居スペースを持ち上げる。元々自宅があった場所はコミュニティースペースとし、同業者や近所の人たちの交流の場とする。工場自体は躯体と毛布織機を再利用し、内部空間をリノベーションする。

町工場に新しい繊維産業のカタチを与えることで産業の活性化を図るとともに、産業の活性化を通じて以前の活気のある繊維の町の姿を取り戻してほしい。

作品一覧