武蔵野美術大学
永遠を一瞬にとどめた布
鈴木 未ら野 / 工芸工業デザイン クラフトデザインコース(テキスタイル)
人が手で作ったものには、何か神秘的な、そのものからしか感じられない特別な感覚がある。機械が一度にたくさんつくった物にはない。
それはそのものが内包している時間にあると思う。
作り手が素材と出会ってものができるまでに経つ時間。人と素材が過ごした時空。それを肌で感じたとき私は心動く。
―まるで永遠のような長くゆったりとした大きな時間の流れを一瞬に体感した感覚。ものに刻まれた作手の痕跡は、そんなエネルギーを持っている。