武蔵野美術大学
マルタミラ~洞窟の夢~
田中 彰 / 油絵学科 版画専攻
8歳の頃に見た夢を描いた一枚の絵には、当時の様々な風景や体験が詰まっていた。それを見た時、自分の大事な何かがそこに隠されていると確信した。その場所はふるさとの幻影であり、帰ることの出来ない幼少期の記憶である。ふれてみたい、その場所にもう一度たどり着くための空間を作りたいと思った。そしてその世界に自分以外の人も連れて行きたい。
最後に内側に包まれた空間(夢のイメージ)を外の世界へ解放し自由にするために内側を摺って、一枚の版画にした。