卒展レポート

東北工業大学

東北工業大学 クリエイティブデザイン学科卒業制作展

子供が演奏できる遊具の提案

齋藤 勇樹
ライフデザイン学部 クリエイティブデザイン学科

映像投影するタイプの体験型インスタレーションで子供が遊ぶ際に、映像以外に「音」「叩くという行為」が子供の楽しみに重要な役割を果たしていることに気づいた。そこで、これらに重点を置いた遊具を制作することにした。機材構成は、遊びの場となるテーブルとプロジェクターからなる。テーブルには映像が投影されており、ユーザーの操作に反応して表現が変化する。この楽器の実現のために、独自のセンシング技術の開発、音とビジュアルのデザイン、天井からの映像投影システムを制作した。

テーブル上の叩いた場所を検出するのに、ARTEC社の「ピックアップマイク」4個を振動センサーとして配置し、振動をキャッチする時間差をもとに位置を割り出す方式を採用した。この方法であれば、様々な素材、サイズの板に対応することができる。叩いた時に発生する音は、叩く気持ち良さを表現するために、叩く行為を連想可能で、かつ周波数の高い音として、鈴の音を選んだ。映像は、音の広がりをと、叩くことを誘発させるように意識しながら制作した。叩くことにより散っていく氷の花のような音の広がりを表現している。投影されている模様の動きは花びらがその模様に影響されるようにプログラムされている。模様があることによって叩くことも誘発できると考えた。

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