私と同世代の人たちが魚介類への関心を持つきっかけとなるようなフリーペーパーの提案。誰もが手に取りやすいB5変形の、h257×w187mmサイズで制作した。ページ数は40ページで3冊展開している。対象とする若者に受け入れてもらうために、先進的で少し尖ったものを制作した。これは、既存の魚に関する情報媒体が持つ昔っぽいイメージを払拭するためだ。FISHNESS（フィシュネス）という造語を作り理念として掲げ、自由ながらも一貫性のあるモノづくりに努めた。タイトルロゴのフォントは既存のものに手を加えて制作した。終わりの“e”を跳ね上げ若さと勢いを表現した。また、釣りの雑誌などの男らしさや泥臭さをなくし、爽やかなイメージにするため、心地よく流れるような形にした。

各号6本のコラムを掲載した。内容は、手軽な、あるいは変わった料理のレシピや、地元の鮮魚店のレポート、私自身が実際に釣りに行った時のレポート、同世代40人を対象としたアンケート結果など。堅苦しくなりがちなデータのページをインフォグラフィックスで表現し、感覚で理解できるようにした。また、近頃若者の間で流行している、自分だけが理解していることを心地よく思う気分に便乗して、ベンガル語で魚を意味するTシャツ、トレーナー、トートバッグを制作した。フリーペーパーだけでなく、百貨店や駅ビルを利用して期間限定で販売することを想定している。