東北工業大学
東北工業大学 クリエイティブデザイン学科卒業制作展
アメリカにあるアンティークショップの看板制作 -和洋古事混淆戯画-
- 赤間 大地
- ライフデザイン学部 クリエイティブデザイン学科
看板制作技術として日本では減少傾向にある塗料(ペンキ)による手描き=サインペイントは、時間はかかるものの耐久性が高く、独特の風合いが出る。近年のアメリカではこの技術が見直されてきており、日本でも徐々に雑誌等に掲載されるようになったが、まだ馴染みは薄い。本研修は、サインペイントの技術を用いて看板を制作し、私なりに考える看板とはどういうものかを体現することを目的とした。
制作にあたり、私がサインペインターとして、アメリカで仕事を請け負ったと仮定した。依頼者の要望は、まず日本の骨董品がメインの店であること、一目で覚えてもらえそうな雰囲気であること、そしてカリフォルニアらしい明るさや派手さを兼ね備えていること。これらの設定を参考に、サインペインターの感性を通して出来上がったのが「和洋古事混淆戯画」である。
画材として、一般的な油性塗料より鮮やかな発色が見込めるエナメル塗料を使用した。文字のANTIQUEの部分、そして猫や龍の眼は金箔と緑の銅箔を使用している。箔張りしてある部分は表面を磨き、丸が重なる模様をつけ、光が当たると少し反射して目立つような加工を施した。