卒展レポート

大阪工業大学

大阪工業大学 工学部 空間デザイン学科 第12回 卒業作品展

風を観ていたら、道が生まれた…。 都市と共生する風の道

風を観ていたら、道が生まれた…。 都市と共生する風の道

山崎 理子
建築計画研究室

都市を渡る風に乗って、一粒の種が運ばれる。種が落ち、芽を出し、根を張る。枝を伸ばすように都市に絡みつき、花を咲かすように都市に彩りをもたらす。吹き抜ける風、ビルの隙間から抜ける光、街を洗い流す雨は道標となり、太陽に手を伸ばす。新しい生命は都市によって育てられ、都市と共に呼吸をし始める。そして、また新しい風が生まれる。

大阪・梅田の地上はほとんど車に奪われており、歩行者の動線は地下やデッキで細分化されている。地上が再び歩行者に取り戻されるべきだ。その第一歩目として歩行者のためのオープンスペースを立体化し、地上の道や広場を繋ぎ、三次元的に拡張する。これは、都市の価値と都市デザインの新しいカタチのための、ひとつの試みである。

(建築部門賞)

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