大阪工業大学
大阪工業大学 工学部 空間デザイン学科 第12回 卒業作品展
書装 ー書き損じ半紙によるドレスの制作ー
- 高橋 ありさ
- ヴィジュアルデザイン研究室
日本では、言葉に魂が宿ることを「言霊」、書かれた文字に魂が宿ることを「文字霊」と言う。
私は書道部に所属していたのだが、たくさん出る書き損じ半紙を捨ててしまうのは勿体無いと日頃から感じており、これで何か作れないかと考えていた。和紙は耐久性があり、こんにゃく糊などで強度を上げることにより服の素材に使われることもある。
そこで、書いた人の魂が宿り、エコでもあり、書道をファッションに落とし込んだドレスを3着制作した。1着目は薔薇をモチーフにしたシックで装飾的なイブニングドレス、2着目は1930年代をイメージしたクラシカルなウエディングドレス、3着目は着物から着想を得たカクテルドレスである。
作品名は、本来捨てられてしまう「書」に身を「装」い、書道の上達に必要不可欠なプロセスにおいて発生する書き損じ半紙に価値を見出す「書装」とした。
(伊倉泰賞)