武蔵野美術大学
令和元年度 武蔵野美術大学 卒業・修了制作展
VITOCA-ビトカ-
- 山本舜
- 工芸工業デザイン学科
これは、撮影しながら編集できるニュースタイルビデオカメラ「ビトカ」です。
映像が私たちの身近な存在になり、様々な情報を伝達したり受け取ったりすることが容易になりました。今では簡単にスマートフォンで撮影した映像をSNSでシェアしたり動画共有サービスに投稿したりできます。また、映像機器の小型化やライトユーザー化、専用ソフトウェアの普及が進み、以前ほど手間をかけずにクオリティの高い映像をつくることができるようになりました。
しかし、それにより「オリジナリティのある表現」が生まれにくくなってきているという事実もあります。映像だけでなく様々な表現に使用するクリエイティブツールの「ソフトウェア化」、「フォーマット化」が私たちの表現の幅を知らず知らずのうちに狭めています。
「撮影」するときの「動き」が「編集」にそのまま記録されるという新しい映像の制作プロセスにより、一人ひとりが唯一無二のカメラワークを楽しむことができます。プロとビギナーの境目を無くし、みんなに誰も撮影したことのない映像を作り出す可能性をあたえてくれます。