これは謙譲語の言葉を詰め込んだギフトツールです。「つまらないものですが」のような贈り物を渡す時に使う言葉には、自分を下げて相手を立てる控えめな気持ちが込められています。例えば「松の葉」には、「松の葉に包める程の僅かなものですが」という意味が込められています。しかし、皮肉に聞こえる時がある、正しい意味を知る人が減っている、という理由で私たちから離れてしまっています。

この素敵な言葉の意味を改めて知ってもらい、身近な人にも控えめな気持ちを持って贈り物をしてほしい、という思いから文字で表したリボンやボックスを制作しました。箱以外の紙製品は全て手で切り抜いています。文字を繋げてレースのような模様に見せること、手作り感が出ないようなディテールに仕上げることに苦労しました。ラッピングも贈り物の一部と考える日本人だからこそ、言葉で包んだ贈り物で想いを届けられる作品を考えました。