卒展レポート

東京工芸大学

東京工芸大学 芸術学部卒業・大学院修了制作展 2019

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MATERIALS

髙橋 実希
芸術学部 写真学科

わたしは、人が物事を記憶するという仕組みについて、パズルを組み立てるようなイメージを抱いています。思い出を語ろうとするとき、自分の覚えていたものが事実と違うことがあったり、実際にはそんなことがなかったりします。足りなかったり多すぎたりする思い出に関する情報を、人やものと共有する中で取捨選択し、本物の思い出に辿りつこうとする過程がパズルを組み立てていくさまに似ているからです。また、周囲の影響から勝手に思い出をつくりあげてしまってることもあります。これらの現象が面白く、写真を使って表現できないかと思い制作しています。

勝手につくりあげてしまう思い出をコラージュ写真に、薄れていく、または、曖昧な思い出を低解像度写真とストレート写真に投影しました。そうしてできあがった画像たちを、更にコラージュしました。

写真は事実を写しますが、写り込んでいるものが必ずしも真実とは限りません。これは、人の記憶の曖昧さに似ています。だからこそ、記録のために撮られた写真により、人の記憶の曖昧さから生じる新しい可能性に気づくことができるのではないでしょうか。

作品一覧