近年、SNSや動画サイトで化粧をする若い男性を見かけることが多くなった。彼らが化粧をするのは、女性のようにかわいくなりたいと思うからだったり、ニキビ跡や濃いヒゲといったコンプレックスを隠し外見に自信を持ちたいからだったりと理由は様々である。外見を気にするのは女性だけという認識が、若者を中心に変わりつつあるようだ。それを裏付けるかのように、2018年には女性ファッションブランドからメンズコスメが誕生したり、化粧品業界初のメンズコスメブランドが誕生したりしている。今後、男性をターゲットとした化粧品はじわじわと増加するだろうと私は思う。

ただ、現在ある商品は20代後半をターゲットとした物が多く、特にビジネスシーンで使うことを想定したものがほとんどのように感じる。実際、ビジネスマナーとして男性に化粧を教える講座も存在している。若い男性が日常的に使うような化粧品は業界からはまだ注目されていないようだ。現在化粧をしている若い男性は、女性をターゲットとしたプチプラ商品を使っているようだ。かっこいい外見になりたいと思う一方で、女性向けのキラキラとしたパッケージを使っている光景に私はズレを感じた。「男性が堂々と化粧をできる化粧品を作りたい」「化粧をするのはかわいくなるためだけではなく、外見に自信を持つため・かっこよくなるためといった目的がある事を広めたい」、そんな思いでデザインしました。