武蔵野美術大学
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柏木 優希 / 油絵学科・版画専攻
ひとつのこと、ひとつのもの、何か特定のことについて考えを巡らせ続けると、だんだんと不安になり、不快になってくる。自身の日常や身の周りの世界のことは、慣れてしまって気付いていないだけで、本来はとても美しいものかもしれないし、とても気持ちの悪いものでもある。
ドット調に摺り上げた水性木版画を展示空間の床・壁等の一角に敷き詰めた。空間に作品を置くのではなく、空間を変化させることが目的だった。変貌を遂げた空間は、元々そこにあった窓やパイプ、壁の立体感、あるいはそこに居る人間に影響を与える。