卒展レポート

大阪工業大学

第8回 大阪工業大学 工学部 空間デザイン学科 卒業作品展

  • 視覚に障害をもつ子供のための食器セット
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視覚に障害をもつ子供のための食器セット

宮前 貴行
プロダクトデザイン研究室

食欲は視覚による影響が大きく、「食への意欲がわきにくい」「食器の位置や向き、熱さがわかりにくい」といった課題があり、その結果、食べ物に対する恐怖感や億劫感が働いてしまうことも多いのです。未就学児童の視覚支援を行う「あいあい教室」(京都ライトハウス)での約7ヶ月間にわたる療育補助を通して子どもたちの観察を行い「食」というテーマの重要性と解決すべき複数の課題に気づきました。

食器セットはトレー、食器類、カトラリーから構成されています。

[トレー] 器を置くゾーンと食べるゾーンに分かれており、器を倒しにくく、スロープ部分には器と同じ凹凸があり、器を置く位置がわかる。
[食器] 側面に異なる凹凸があり識別ができ、内側は濃色にし、弱視の子どもにも見えやすい。自然に左手を添えられる形に。
[カトラリー] 持ち手が三角断面になっており、握りやすくお箸を持つ練習にもなる。

子どもたちが食べることを楽しみ、1人でも自信をもって食事ができるようになることを願い制作しました。

(道家駿太郎賞/プロダクト&ヴィジュアル部門賞)

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