四国に古くから伝わる「お遍路」文化を活用したツーリスト型のプログラムとそれを支える施設、登校拒否児童の復帰を支援するフリースクールを提案。

海岸線に沿って四国の外周を巡る遍路道の中に３カ所の拠点を設け、そこを足掛かりにお遍路を行い、滞在記期間中にはプログラムに取り組む。
各拠点の大きな屋根の下には、柱と床のレベル差のみで形成された大空間がある。ばらばらに配置された柱は境界線になり、曖昧な空間が生まれる。その曖昧な中から、彼らは自らの空間を見つけ、思い思い居場所を築いていく。壁のない境界が曖昧な空間だからこそ生まれる、偶然的で必然的なコミュニケーションの可能性に期待する。そしてこの生活を通じ、彼ら一人一人に少しでも良い変化を与えられればと思う。