大阪工業大学
第7回 大阪工業大学 工学部 空間デザイン学科 卒業作品展
mede ― 杉を魅せるデザイン ―
- 岡田 拓丸
- 空間デザイン学科 プロダクトデザイン研究室2
近年、日本の林業は労働力の高齢化や安価な 輸入木材の影響を受け、衰退傾向にある。その結果、杉を中心とする人工林は適切に手入れされず「緑の砂漠」と呼ばれるほど荒廃し、多くの問題を抱えている。この現状と杉の魅力の認知度を高めることが 十分に森林資源を消費し、資金や労働力を森林に還元するつながりを築き、現状を改善する第一歩になるのではないかと考えた。
そこで私は、小径木が多い間伐材や端材を有効的に利用できる一般的な集成材の製法を応用し、杉の木口や源平、あたたかみなどを魅せる椅子「mede」を提案した。人の目線を意識し、杉の家具のイメージにはないシャープな印象を表現する ことで軽快さと愛でたくなるようなフォルムの共存を目指した。
森林問題を国全体の問題として認識し、日本の木材や森林が愛でられる未来を願って私の卒業研究とする。
(プロダクト部門賞)