大阪市大正区は臨海部の埋め立てによりできた土地であり、南海トラフ地震が起こると、津波の被害を大きく受け、ほとんどの地域が浸水してしまう被害想定が発表されている。そのような大正区に防災が身近に捉えることのできる場所が必要だと感じ、大正区の南西部に位置する平尾商店街に場所を設定した。

平尾商店街は、全長約247mのアーケードがついており、現在は衰退しつつある商店街だが、アーケードのおかげで人々の通り道となっている。平尾商店街に、防災を軸とした場を設けることで、区民の人に日常的に防災への関心を高めてもらいつつ、希薄となった地域コミュニティが充実したものとなる場を提案する。

“ストック”をコンセプトに、防災食品や防災グッズが購入できる専門店と、防災食品を食べることができ、防災マップなどの防災情報や、大正区内の人々とのつながりを感じることができるカフェを提案する。また、商店街内の空き店舗の活用を促す仕組みも考えた。

地域ごとに防災と向き合い、防災をきっかけに人々が集う場が生まれることを期待する。