金沢美術工芸大学
金沢美術工芸大学 卒業・修了制作展2020
混雑時の病院待合室に置く二人掛け折りたたみ椅子
- 髙田えみ
- 美術工芸学部デザイン科 製品デザイン専攻
近年、高齢化による患者数の増加や医療技術が進歩した結果、外来治療が可能な病気が増えたことで病院の外来を受診する患者数は増加傾向にある。外来患者の増加により、混雑した病院の待合室では臨時椅子が使用されている。しかし臨時椅子は、院内の奥隅に収納されており、出し入れに職員の労力や時間が取られてしまう。そこで私は、混雑時の病院待合室に置く臨時椅子Pliant(プライアント)を提案する。
Pliantは2人がけのパイプ椅子で、ビニールレザーとステンレスパイプを使用することで従来のパイプ椅子1脚分の重さで2脚分運ぶことができる(パイプ椅子1脚=4kg・Pliant1脚=4kg)。また、中央のベルトを引き上げることでスムーズな椅子の開閉が可能。座った際に隣人が気にならないように十分なスペースが確保されており、さらに椅子の下に荷物置きを設けることで長い待ち時間でも快適に過ごせる工夫をしている。Pliantを使用することで病院スタッフの運搬時のストレスを少しでも軽減できることを期待する。