卒展レポート

金沢美術工芸大学

第62回 美術工芸学部卒業制作展

  • 金沢ふたこみち   まちづくりツールとしての側溝蓋
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金沢ふたこみち まちづくりツールとしての側溝蓋

橋本康志朗
美術工芸学部デザイン科 環境デザイン専攻

道路にある側溝の蓋。その一つ一つは小さいが、いくつも連続することで街並みに少なからず影響を与えている。しかしながら、コストや機能を優先するため全国どこも画一的な形状で、景観やまちづくりに注力している金沢もその例外ではない。このような現状を踏まえ、景観視点で街の魅力を演出する側溝蓋「金沢ふたこみち」を提案する。

蓋の一つ一つに踏み石となる部分があり、連続することで「無機質な側溝」を「飛び石の小道」に変え、歩くという行為にリズムを加える。サイズや踏み石の位置を設定したフォーマットに則ってデザインすることで、シリーズとしての統一感を持たせつつ、場所に応じて表現を変化させる。

今回は、金沢城・21世紀美術館・浅野川周辺の側溝をリノベーションすることを想定し、それぞれの場所の要素をマテリアルや形に落とし込んだ。これによって生まれる街並みや街歩きの楽しさを通じて、街全体の印象が高まることを期待する。

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